「偽装の結婚」 については書いたのですが、そのほかに見た秋ドラマの感想を、簡単ではございますがひと通り書こうか、と思います。 最初から見る気のなかったものについては書いておりませんので、そこらへんはご了承ください(特に 「相棒」 とか)。
まずはいきなり、リタイア組から(笑)。 これらは基本最初の10分程度しか見ておりませんので、マジメに見ているかたはお腹立ちのないよう、あらかじめお願いいたします。
NHKの土曜ドラマ、「破裂」。 まず省庁がいきなり架空で興醒め。 話も 「ありそう」 という感じじゃないし。 あと登場人物たちがヘンに自信たっぷりなのが気に入らなかった(笑)。 もともと見たい役者さんがあまり出演してなかったし。
それとフジテレビの月9 「5→9~私に恋したお坊さん」と木曜ドラマの 「オトナ女子」。 前者の石原さとみチャンは、事務所のせいなのか本人の鑑識眼がないのか、なんかロクなドラマに出ない感じがしますね。 演技力はあるのに、すごく不思議だ。
後者の篠原涼子サンは、私あまり見ないけれど出てるドラマはこれまで評判がよかった気がするのですが、今回のはダメじゃないですかね。 10分くらいしか見てないんで分からないけど、仕事に一生懸命になって独身貫いて部下からお局さんみたいに思われているのをトイレの便座で聞いて、電車でであったナマイキな男と偶然仕事をしなきゃならなくなって、とか…あまりにも話がアレだというか(涙)。 今どき中学生のライトノベルでもこんなベタな話は書かないんじゃないか、という…。
そしてこのどちらとも、主人公が勤める職場の描きかたが薄っぺらで軽くてかなり前時代的。 大昔のトレンディドラマそのまんまで、フジテレビが 「昔はよかった」 とウジウジ懐かしんでいるようで、見ていてとてもガッカリしました。
日テレ土曜21時の 「掟上今日子の備忘録」。 まあもとから期待はしてなかったのですが、登場人物たちの名前から、もう遊んでんな、という感じで(笑)。 なにが 「置き手紙」 だよつーか。 登場人物の名前からして遊んでるから、内容は推して知るべし。 新垣結衣チャン、「リーガルハイ」 みたいないいドラマにもっと出てキャリアを積まなきゃダメだよ、ずーっとこの世界で生きていく気なら。
エラソー全開でドーモスイマセン。 書きたい放題書いてます。
フジテレビに関しては前述の通り心底ガッカリしたのですが、ガッカリなりにちょっと拾いものみたいなドラマもありました。 土曜日深夜枠の 「テディ・ゴー!」。 「ちゃんぽん食べたか」「表参道高校合唱部」 などでなんかこのところ毎クール見ている感じの森川葵チャンの初主演ドラマ。
まあ、新人女優抜擢という感じのレベルのドラマなんですが、このフツーの女の子が、殺された刑事の魂が宿ったクマのぬいぐるみとともに探偵みたいなことをやる。
この死んだ刑事を哀川翔サンがやっているのですが、これが…(笑)。
哀川翔サンって、ああいう声じゃないですか。
その声で、今までどんなドラマを見てもヘンな違和感がついてまわってたんだけれど、今回このクマのぬいぐるみとの相性が、すごくいいんだこれが(笑)。 私の見立てでは、いちばんのハマリ役です(笑)。
まあ蛇足ですが、ビートルズファンの私といたしましては、ドラマのタイトルがその昔、彼らが出演していたイギリスの音楽番組、「レディ・ステディ・ゴー!」 を連想させます。 元ネタがそれかどうかは分かりませんが。
そして同じフジで水曜ドラマの 「無痛~訴える眼」。 医者が患者を診察するとき、最初に患者を見ただけで行なうことを 「視診」 といいますが、その能力が異常に発達した町医者、西島秀俊サン。
その設定からしてかなりウソ臭いのですが、それが彼の演技力によって無理なくリアルを保っている、というのが見どころ。 西島サンのキャラは適度に彼が出演している柔軟剤とかのコマーシャルチックで、診察するところとニュートラルなところとのバランスがとてもいい。
ただ気になるのは、彼の口癖 「面目ない」 がなんか出るたびに引っかかること(笑)。
そして最大の引っかかりポイントが、その彼の能力を頼って捜査に協力を依頼してくる刑事に、仮面ノリダー、じゃなかった(いつの時代だよ)伊藤淳史クンが配されていること。
ドラマでは西島サンの能力を買って引き抜こうとする伊藤英明サンも出てくるのですが、みなさん背が高くていらっしゃるのに、淳史クンはそのなかでずいぶんと背が低い。 そのチビノリダーが(だからちゃうって)かなり過激な性格をしとるんですよ。
その違和感と言ったら。
これはフジテレビが 「チームバチスタ」 とか過去の実績で選んでるのかな、という、まあここにもやーなコネとかが絡んでそうで。 凋落気味の会社というのは、こういう人事をよくやるんだな(ハハ)。
ただまあ、彼はちゃんとした実力を持っているから、「こういう小柄な男なのに粗暴だ」 という、一種独特の空気はしっかりと作っている気がします。
ただ彼の、関西弁の上司は少々ウザい。
この、「無痛」 はこれから、「無痛治療」 をしていこうとする伊藤英明サンの出番が増えていくんでしょうけど、この伊藤サン演じる院長がいる白神病院関係の話が、西島サンの能力以上にリアルからほど遠い話ばかりで、それについていけるかどうかの自信がちょっとないです。
この 「無痛」 と私が10分でリタイアした 「破裂」 の原作者というのは同じ人なんですが、どちらも話が突飛すぎるきらいがある。 「破裂」 では我慢ができなかったけれど、「無痛」 ではこれまでなんとか西島サンの演技力で見てきたようなものです。
日テレ日曜の 「エンジェル・ハート」。
上川隆也サンが 「あの」 冴羽リョウ(うまく変換できない機種があるようなのでカタカナ表記)をやる、というので注目が集まったドラマでしたが、私と同い年の50にもかかわらずあそこまでの再現度には、もうただひたすら感心。
ただ、その冴羽が出てくる 「シティハンター」 にはだいぶハマったんだけれど、そのパラレルワールド設定、というこの 「エンジェル・ハート」 は一度も読んだことがなくて(笑)。
だから相棒の槙村香の設定には少々違和感が。
だって 「シティハンター」 じゃ、チョー女好きのリョウちゃんを10トンハンマーとかでブン殴りまくりだったんですよ(笑)。
それが相武紗季チャンが演じる香は、なんかもう、儚げで今にも死んでしまいそうな感じで、で、死んじゃったんですが(…)、私の記憶の中では、香はもう喜怒哀楽が激しくて、それでもリョウちゃんに好意を寄せていて、すごく純真無垢な存在だったものだから、その彼女が死んじゃう、ということが、これがなんかね…。
で、第1回を見ていて不覚にも、というか無意識に、香を見ているうちに泣けてきてしまって。
それって 「自分のなかにある懐かしい昔が死んだ」、と同じ感覚だったのかな、と思ったり。
ほかファルコンのブラザートムサンなど、驚異の再現度(笑)。 まあ高島礼子サンの冴子も、リョウちゃんが上川サンだから、年齢の釣り合い的にはいいのかな、と。 リョウちゃんの存在自体がリアルを超えてるから、ドラマ的に多少現実味が乏しくても気にならないし、ただの仮装大会に終わってない完成度ではあります。
テレ東 「孤独のグルメ Season5」では松重サン、台湾にまで行ってこれはかなりのご褒美かと。
ただ原作者の久住サンは台湾にまではいく予算がなかったようで(訂正、台湾編2回目で出てきた…笑)。
その同じテレ東で、だいぶ遅れて昨日始まった 「釣りバカ日誌 新入社員浜崎伝助」。
コレ、かなり面白かったです。
ただ、以前やってた映画のシリーズって第1作目とか、あとなんか、数作見た気がするけど、ほとんど見てなくて、あまりちゃんと比較できないのが悔しい。
その映画のシリーズで伝助を演じた西田敏行サンが、同じく映画で三國連太郎サンが演じたスーさんを演じる、ということが最も注目でした。
そして西田サンに代わってデンスケ役に抜擢された、濱田岳クン。
原作の雰囲気からいうと、映画版よりはるかにこちらのほうがイメージが近い気がしました。 スーさんは三國サンでも西田サンでもないけども。
濱田クンは去年大河でやってた黒田官兵衛の懐刀より、こっちのほうがイメージが合ってる気がする。
「エンジェル・ハート」 にしても夏ドラマでやってた 「ど根性ガエル」 にしても、マンガの実写化って、昔に比べるとキャスティングでそのイメージを崩させないことが、すごく当たり前に行なわれるようになってきた気がしますね(それだけ昔は無神経だった)(たかがマンガ、という意識があったのは確か)。
ただ設定的にはかなり変えてるんじゃないかな、今回の 「釣りバカ」。
伝助の将来の嫁さんになるみち子サンも、こんなんだったっけなーみたいな。 すごく伝介に反感を抱いている感じで始まってるんですよ。 まあそこから逆転していくのが楽しみではありますが。
そのみち子サンを演じているのは、広瀬アリスチャン。 広瀬すずチャンの妹とかなんとか? まあどっちもよく知らないんですが(笑)。
「釣りバカ」 第1回で見ものだったのが、スーさんの会社である鈴木建設の万年係長、朝本に武田鉄矢サンが出てきたこと。 「もう半月で定年」、という設定だったから、もうこのあとは出てこないんだろうけど、武田サンと西田サンが反目し合ってる、という設定自体が 「アレ?現実にもそうじゃなかったっけな?」 みたいな(記憶があやふやですが)感じで。
そのふたりが大ゲンカするんですが、もうそれがホントおかしくておかしくて。
いや~、テレビドラマ見てこんだけ笑ったのは久しぶり、というくらい笑えました。 これが2回目以降見られないのはつまらんです(笑)。
TBS金曜22時の 「コウノドリ」。 産婦人科のドラマ、というと数年前藤原紀香サンがやった 「ギネ」 を思い出すのですが、今回の産婦人科医、綾野剛サンは隠れてピアニストもやってる。
そしてその印象は、ノリカサンがすごくツンケンした役どころでドラマ自体が寒々としていた印象があったのに対して、今回はあくまでほんわか、あったか。 この調子でずっとやられると飽きちゃいそうですが、やはり生命が生まれる瞬間は実に感動的なものです。
…最後まで見んのかな(笑)。
これも昨日始まった 「サムライせんせい」。 テレ朝金曜深夜枠ですが、錦戸亮クン演じる江戸時代からタイムスリップしてきた人物、というのが 「武市半平太」。
そしてすでにタイムスリップしてきてるみたいなのが神木隆之介クン演じる、「坂本龍馬」。
これってお分かりでしょうけど、数年前に大河でやった 「龍馬伝」 と、「JIN」 がごちゃ混ぜになってる設定ですよね。
なんかその設定の無節操さが気に入らなくて、「どうせ開始10分でリタイアだろう」 と思っていたのですが、とりあえず、なんだか、見ちゃいました最後まで(笑)。
ただどうなんですかね。
こういう話の根底には、「現代の日本が気に入らない」 という批判精神があると思うのですが、それを大昔からやってきた日本人に批判させる、というのはある意味、それが作り話の面白味だとしても、ちょっとそれって潔くネクネ?みたいに思ってしまうんですよ。
タイムスリップした人間のカルチャーショックとかも、もう今となっては手垢がつきまくりの題材だし。
タイムスリップしてきた武市半平太に対して、「あなた大昔から来たんでしょ」 みたいに達観してるのは森本レオサンだけで、ほかのほとんどの人は彼を見てただギャーギャー騒いでいるだけ。
もっと想像力、働きませんかね?
そして 「このドラマ見る」 のコラムで大本命だった 「下町ロケット」と 「おかしの家」。
スミマセン、「下町ロケット」 まだ見てません(笑)。 だって疲れそうなんだもん(笑)。 初回2時間とかやるなよな、という感じ(「釣りバカ」 も2時間でしたけど、こっちは気楽に見ることが出来たんで)。
「おかしの家」 は、ちょっと独立して1記事書きたい感じです。 乞うご期待(…しなくていいです、書きかけてますけど、アップするかどうかは未定です…笑)。
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2015年秋ドラマ、第1回目をひと通り見て
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